岩切平『俳句旅愁ー建築と俳句のはざまで』(私家版)より

  • 2019.01.16 Wednesday
  • 11:51

 

20190116_112833.jpg

 

2016年。
副題にもあるように著者は建築家であり俳人である。
句集ではなく、各エッセイに一句が添えられている。
句と文は関係がないことはないが、独立に読んだ方が読みやすい。
近代の建築が捨ててきたものを俳句に見、俳句もまたそうなりつつあるのか。
いずれにせよ、建築すなわち俳句だと著者が捉えていることはわかる。
文章は拾い読み程度だが、トイレに関する記述がおもしろい。トイレは「御」不浄。自然の摂理に向き合う場、瞑想の場でもあり、人を囲う空間としてはいちばん小さいと。ゆえにその設計の難しさがある、と。


この星は私の墓場初あかね

干草の匂ひをためてシャツ乾く

満天の星を夕餉に招きいれ

炎天の音なき正午蝶動く

ちちははの東に西に初御空

三月の壁に樹影の睦みあふ

月満ちて渚おきなを歩ましむ

流灯のつき離れゆく縁かな

牛冷えて鼻ほこらかに玉雫

にはたずみ蜻蛉(あきつ)先導して流る

煮凝りやただ魂のとどこほる

 

 

JUGEMテーマ:俳句

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