西谷剛周『句集 斑鳩』(幻俳句界)より

  • 2018.11.06 Tuesday
  • 21:40

 

20181106_210452.jpg

 

1997年。
「幻」主宰。

鉄棒の両手の中の鰯雲

除夜の鐘撞く右腕に子の重み

冬かもめ舞えり造船所の余白

冬の月女の声の父子家庭

酔眼の左右がにじむ冬銀河

風花や墨絵の仁王動く刻

カレー皿キュンと鳴る啓蟄の風

花冷えの卓両膝に両拳

青りんご一人づつ減る死者の守

祝杯の中の春燈妻がいる

冴え返る鋼板薄き錆を持つ

冬海へ鳶流されて流されて

木枯らしや議事堂前右折禁止

大の字にGパン乾く女正月

向日葵の見ている方に腰掛ける

どの秋も凱旋門に突き当たる

「さよなら」の前の言葉を捜す秋

初詣妻見定めて流される

つまづいて思わぬ人に会う桜

踊り子の胸がせり出す夜の新樹

虫干の本を重ねて人ぎらい

 

 

JUGEMテーマ:俳句

コメント
コメントする








    

calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM