小泉八重子『句集 幻花』(本阿弥書店)より

  • 2019.02.06 Wednesday
  • 10:55

 

20190206_000020.jpg

 

1998年。
「季流」代表。第4句集。

花どきの日本に着く遺骨あり

神と人その境目の虫の闇

霧の山売れて荒縄張られけり

北風に顔を曝して陶器売

向日葵や細身の男老いがたし

春くれば春の顔して古墳守

人容れていよいよ暗き椿山

春灯を滲ませ仮の平和あり

神よりの合図と知らず朴散華

桜蕊降るそれだけの非常口

よく笑ふ児を秋草に委ねけり

紫陽花やわが心身に部屋いくつ

山彦を引き寄せてゐる春田打

幾重にも刃を蔵ひゐて白牡丹

捨て切れぬ物憂かりけり龍の玉

雷鳴のはざまの心変りかな

風躱し日をかはしつつ冬薄

わが生に結び目いくつ石蕗の道

旅人のやうな顔して五月野へ

喪の幕を畳めば落ちる蝸牛

菖蒲湯やわが覚えなき胸の痣

神殿の見えざる奥も水打たる

子供靴片方冬の海へ出る

贋物の壺を愛して風邪籠

 

 

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