皆吉爽雨『句集 三露』(牧羊社)より

  • 2019.04.23 Tuesday
  • 21:56

 

20190423_201330.jpg

 

昭和41年。
「雪解」主宰。第8句集。

端に日ののりて大冊読はじめ

松過ぎの金屏を立てのこしたる

ふもとより牛の一列牧開き

春雷のいまの怒りの夏の如

栄螺焼く夜の二見へ宿を出づ

故友また故友青きも踏みあへず

新茶古茶しらず疲れに喫したる

草引きし大渇には古茶くまむ

大事些事過ぎつつ欠かさざる昼寝

苺置き辞書置き子の名選ぶなり

うすものの機上夫人に雲ぞ敷く

鏡台のみだれ香水澄むほかは

遊船をあがりて蟹の中の道

玉虫を拳はげしくとらへたる

秋暑き耳うらの汗とらへ拭く

扇おき書をとぢ雨の暗きまま

雨ありしその間の扇措きしのみ

子がこぼれ入りて空地の草の秋

いただきを蝶ゆづりあひ紫苑咲く

書肆古書肆ともに書を得て街夜長

湯室にもおく椅子二三山紅葉

二時の日の低きをおそれ風邪籠

閉め直す隙の鋭くなり隙間風

落葉掃きくれゐる泊り客に覚む

寒林の蔓縒りあうて入らしめず

寒行の屈強ぞろひ唱へけり

新居訪ふ野道おのづと探梅に

 

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